異端



 いつもの光景

 

 道路の真ん中

 電信柱の影

 線路の上

 ビル側の歩道

 大木の下

 

 彼らはそこにいる

 変わらずにそこにいる

 

 僕のいつもの光景

 

 僕に彼らはなにも出来ない

 彼らに僕はなにも出来ない

 

 そんな彼らに

 僕はそっと挨拶をする

 

 孤独がなによりもつらいのを

 僕は知っているから

 

 


他人に見えないものが見える人の話。 どんなになっても、孤独は寂しいから、彼らも必死に語りかけるのだと思います。







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